日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡補助下肝部分切除および右腎摘出術を行った血友病Aの1例
桂 宜輝和田 浩志若狭 研一土岐 祐一郎森 正樹永野 浩昭
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キーワード: 血管筋脂肪腫, , 血友病
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2012 年 73 巻 8 号 p. 2156-2161

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抄録
血友病Aは,血液凝固第VIII因子の先天性欠乏により出血傾向を示す比較的稀な疾患であり,観血的処置を行う際には細心の注意が必要である.今回われわれは第VIII因子inhibitorを保有した血友病A患者に対して安全に肝切除術を施行し,術後病理検査にて診断しえた肝血管筋脂肪腫(Angiomyolipoma:以下AML)の1例を経験したので報告する.
症例は74歳男性.C型肝炎・血友病・糖尿病にて内科通院中,腹部CTにて肝S3に径1.2cm大の腫瘍および右腎中部に径1.6cm大の腫瘍を認めた.精査にて肝細胞癌と右腎細胞癌の術前診断のもと,いずれも手術適応と判断し,腹腔鏡補助下肝S3部分切除術および右腎摘出術を施行した.肝腫瘍は境界明瞭で,病理診断にてAMLと診断した.腎腫瘍は,好酸性顆粒細胞腫であり,組織像は肝腫瘍と異なっていた.術後経過は良好で術後17日目に退院し,外来で経過観察中である.
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© 2012 日本臨床外科学会
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