日本臨床外科学会雑誌
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症例
両側副腎転移により術後急性副腎不全を発症した小腸未分化癌の1例
渋谷 雅常前田 清大谷 博永原 央野田 英児坂部 真奈美大澤 政彦平川 弘聖
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2013 年 74 巻 10 号 p. 2901-2905

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抄録
症例は81歳,男性.主訴はタール便.精査にて両側副腎転移や大動脈周囲リンパ節転移を伴う小腸未分化癌が疑われたが出血コントロール目的に小腸部分切除術を施行した.術翌日にショック状態となり低血糖や高K血症などから急性副腎不全を疑った.ステロイド投与にて全身状態は速やかに改善した.摘出標本の病理組織学的検査や免疫染色の結果から小腸未分化癌と診断された.ステロイド投与により一時は全身状態の改善を認めたが原疾患の増悪に伴い術後2週間で永眠された.
小腸未分化癌は非常にまれな疾患でその予後は極めて不良とされる.また,癌の副腎転移はしばしば経験するが副腎不全を発症することはまれである.今回われわれは小腸未分化癌の両側副腎転移により術後急性副腎不全を発症した1例を経験した.
副腎転移を認める癌患者において内分泌学的検索を行うことは重要で,副腎不全の可能性を念頭に置くことが必要であると考えられた.
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© 2013 日本臨床外科学会
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