抄録
症例は38歳の男性で,腹痛で当院救急外来を受診した際に撮影された単純CTで径3cm大の脾腫瘤を指摘されて,当院消化器科を紹介された.造影CTで脾血管腫と診断し経過観察していたが,増大傾向を認めたため,悪性疾患の可能性も否定できず診断的治療目的で当科に紹介となった.腹腔鏡下脾摘術を施行し,免疫組織化学検査所見でsclerosing angiomatoid nodular transformationと診断した.本疾患は非常にまれな脾腫瘤形成性良性疾患と考えられ,本邦報告例は6例のみであった.本症例を加えた7例の臨床病理学的特徴を検討し文献的考察を加えて報告する.