日本臨床外科学会雑誌
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症例
術前診断した閉塞性黄疸を呈する出血性胆嚢炎の1例
高橋 大五郎加藤 岳人平松 和洋柴田 佳久吉原 基
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2013 年 74 巻 3 号 p. 763-770

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抄録
症例は85歳の男性で,1週間続く右側腹部痛を主訴に近医を受診した.血液検査で肝胆道系酵素の上昇と黄疸を認め,急性胆嚢炎の疑いで当院へ紹介された.腹部CTでは胆嚢の腫大と壁肥厚を認め,MRCPでは腫大した胆嚢内部は血腫と思われる低信号を示した.十二指腸内視鏡検査ではファーター乳頭部より血液の流出を認め,胆道造影では胆管内に透亮像を認めた.腹部血管造影検査では胆嚢底部に造影剤の血管外漏出像を認めた.出血性胆嚢炎および胆道出血による閉塞性黄疸と診断し,緊急開腹手術を行った.術中ドップラー超音波で胆嚢底部に出血源を認め,胆嚢摘出術を施行した.病理学的には壊疽性胆嚢炎の所見であり,胆嚢底部の潰瘍性病変部分に露出血管の破綻を認めた.
出血性胆嚢炎は比較的まれな疾患であるが,胆道出血が病態を急速に悪化させる場合があり,早期に治療を施行することが重要である.
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