日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下胆嚢摘出後に発生した遺残胆嚢管癌の1例
漆原 正一渡邉 淨司畑田 智子谷口 健次郎奈賀 卓司池口 正英
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2013 年 74 巻 3 号 p. 776-779

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抄録
われわれは腹腔鏡下胆嚢摘出後の遺残胆嚢管癌の1例を経験したので報告する.症例は70代,男性.18年前に慢性胆嚢炎に対し腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行された.5年前に当院呼吸器外科にて肺癌の手術を施行され,外来経過観察中にCEAの上昇を指摘された.PET-CTで肝門部近傍にFDGの集積を認めたため,当院消化器内科に紹介された.ERCPでは中部胆管に狭窄を認め,遺残胆嚢管は合流部より約1cmの部位で途絶していた.腹部CT検査では,胆嚢摘出時のクリップ直下の遺残胆嚢管に約2cm大の早期濃染を伴う腫瘤を認め,胆管内腔は比較的連続性が保たれていた.遺残胆嚢管癌と診断され,亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行した.病変はクリップ直下の遺残胆嚢管に全周性の狭窄を伴う3cm大の不正な腫瘍で,総肝管,膵頭部,十二指腸への浸潤,リンパ節転移を認めた.術後9カ月で肝門部リンパ節再発をきたし,術後1年10カ月で死亡した.
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© 2013 日本臨床外科学会
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