日本臨床外科学会雑誌
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症例
右側大動脈弓に合併した食道癌の1例
水谷 文俊河野 弘米山 文彦佐竹 立成氏平 伸子
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2013 年 74 巻 5 号 p. 1239-1244

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抄録
症例は65歳の男性で,胸部のつかえ感を主訴に当院を受診した.上部消化管内視鏡検査で胸部中部食道癌と診断した.入院時の胸部単純X線検査で右側大動脈弓を認め,3D-CTで下行大動脈起始部のKommerell憩室から左鎖骨下動脈が分岐するEdwards IIIB型の右側大動脈弓と診断した.精査の結果,Mt,3型の食道癌cT3,cN0,cM0,cStage IIと診断し,左開胸開腹食道亜全摘術を施行した.左動脈管を切離することにより上縦隔の視野展開が良好となり,左動脈管を反回する左反回神経を確実に温存することが可能であった.食道癌が左気管支に浸潤しており根治性が得られない上に,頸部外傷の既往のため高度の瘢痕性癒着があり,頸部郭清は行わずに胸腔内胃管再建術を行った.右側大動脈弓を合併した食道癌症例では術前解剖学的検索,特に3D-CTによる異常血管の走行把握が,安全に手術を施行する上で重要であると考えられた.
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© 2013 日本臨床外科学会
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