日本臨床外科学会雑誌
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症例
空腸結腸瘻をきたした腸管型T細胞リンパ腫の1例
大西 桜久留宮 康浩水野 敬輔世古口 英小林 聡深見 保之
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2013 年 74 巻 5 号 p. 1307-1311

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抄録
症例は61歳の女性で,水溶性下痢を主訴に2008年11月当院を受診し,腹部CTで下行結腸を腹側から圧排する65mm×37mmの腹腔内膿瘍を認めた.大腸内視鏡検査では下行結腸に瘻孔開口部を認め,注腸検査では同部位から膿瘍腔を介して造影剤の小腸への流出を認めた.空腸下行結腸瘻,腹腔内膿瘍の診断で開腹手術を施行した.空腸・下行結腸部分切除を施行し,横行結腸で双孔式の人工肛門を造設した.病理組織学的検査所見では,穿孔部周辺の空腸および下行結腸壁全層に中型リンパ球のびまん性増殖を認めた.免疫染色ではCD3 (+),CD7(+),CD8(-),CD56(+)を示し,腸管型T細胞リンパ腫type IIと診断した.術後CHOP療法を2回施行したが,消化管穿孔性腹膜炎を起こしたことにより術後4カ月で死亡した.
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© 2013 日本臨床外科学会
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