日本臨床外科学会雑誌
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症例
粘膜下層浸潤食道原発悪性黒色腫の1例
高橋 宏明市川 伸樹高橋 周作廣瀬 邦弘
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2013 年 74 巻 6 号 p. 1473-1478

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抄録
症例は67歳の男性で,嚥下障害を主訴に当院を受診した.上部消化管内視鏡検査で胸部下部食道に隆起性病変を認めた.生検で褐色顆粒の沈着を伴う腫瘍細胞が認められ,HMB45染色陽性の結果から悪性黒色腫と診断した.他に病変を認めず食道原発悪性黒色腫と診断し,右開胸開腹食道亜全摘術を施行した.病理組織学的検査所見では壁深達度粘膜下浸潤(以下T1b),リンパ節転移陽性の診断で,食道癌取扱い規約に従った進行度はpT1bN1M0,stage IIであった.術後合併症による体力低下のため,補助化学療法は施行しなかった.術後14カ月で肺・肝・後腹膜に再発を認め,化学療法を施行したが,その後,骨転移・脳転移をきたし術後20カ月で死亡した.T1b症例について本邦報告例で検討した結果,リンパ節転移の有無にかかわらずその予後は不良であった.予後改善のためには,より有効な免疫化学療法の確立が必要と考えられた.
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© 2013 日本臨床外科学会
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