日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下で摘出した後腹膜Castleman病の1例
上原 智仁鳥越 貴行秋山 泰樹皆川 紀剛中山 善文山口 幸二
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2013 年 74 巻 8 号 p. 2300-2305

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抄録
症例は47歳,男性.スクリーニングの腹部CTで腹部大動脈の左縁の後腹膜に4cmの多血性腫瘤を指摘され,当院に紹介された.MRIではT1強調で内部均一で筋肉と等信号,T2強調で軽度高信号を示した.またPET-CTで腫瘍に集積を認め,診断的治療目的で腹腔鏡手術を行った.腫瘍は下腸間膜動脈分枝部の高さで,腹部大動脈の左縁,左精巣動脈の腹側にあり下腸間膜静脈と左結腸動脈を圧排していた.精巣動脈と大動脈から栄養血管が出ており,これらを丁寧に処理して摘出した.手術時間は250分,出血量は80mlであった.腫瘍はHyaline-vascular typeのCastleman病であった.Castleman病はリンパ増殖性疾患で,頭頸部や縦隔に発生することが多く後腹膜発生は比較的まれである.多血性腫瘍だが,腹腔鏡下手術では拡大視で栄養血管を同定し処理することが容易で,また小さい傷で手術を行うことができた.
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© 2013 日本臨床外科学会
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