抄録
症例は60歳,女性.2009年9月20日,呼吸苦にて夜間近医受診し,内服処方され帰宅となる.9月24日再診した際,両側胸水,心電図上V4-6 ST低下認め,急性冠症候群が疑われ緊急入院.低心機能,ショックバイタルのため緊急心臓カテーテル検査施行し,左主幹部を含む3枝病変認めた.大動脈バルーンパンピング挿入し手術目的に当院転院となる.同日緊急off-pump冠動脈バイパス術3枝施行した.術後冠動脈CTにてバイパス開存認めるとともに,左乳房に腫瘤が認められた.乳房エコーにて4時の方向に境界不明瞭,不整形の腫瘤を認めたため,軽快退院後,近医専門医受診にて乳癌と診断.左乳房部分切除術施行した.放射線療法を行いアロマターゼインヒビターの内服治療を行っている.術後約3年半経過した現在,乳癌の再発転移は認めず,狭心発作も出ていない.