日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
横行結腸神経鞘腫の1例
森本 大士, 三輪 高也, 田邊 裕, 野村 尚弘, 高瀬 恒信, 矢口 豊久
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 75 巻 1 号 p. 106-111

詳細
抄録
神経鞘腫はSchwann細胞に由来する腫瘍で,消化管に発生することは稀であり,中でも大腸に発生することは少ない.症例は64歳,女性.腹痛・下痢を主訴に近医受診したところ,触診にて腹部腫瘤を指摘され,当院に紹介された.腹部造影CTにて横行結腸に38mm×30mm大の腫瘤を認めた.大腸内視鏡検査では,横行結腸に粘膜下腫瘍を認めた.GISTを第一に疑い,腹腔鏡補助下結腸部分切除を施行した.病理組織学的には線維性被膜構造を有する境界明瞭腫瘍であり,紡錘形腫瘍細胞が疎密パターンを呈しながら,束状に不規則に増殖していた.免疫組織化学染色ではS-100蛋白びまん性に強陽性,CD34,c-kit,desminは陰性であり神経鞘腫と診断された.通常の神経鞘腫は,転移および悪性化することもないため,良性腫瘍であることを念頭に置いた治療,術後経過観察が妥当と思われる.
著者関連情報
© 2014 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top