日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下幽門保存胃切除時に左門脈を認めた早期胃癌の1例
庾 賢岩崎 善毅矢島 和人大日向 玲紀高橋 慶一
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2014 年 75 巻 2 号 p. 427-431

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抄録
腹腔鏡下胃切除術中に確認しえた左門脈の1例を報告する.症例は38歳,女性.心窩部痛を主訴に発見された早期胃癌症例.上部消化管内視鏡検査では胃体部小弯に長径10mm大の0-IIc病変を認め,同部位からの生検は低分化腺癌であった.手術は腹腔鏡下幽門保存胃切除術,D1+郭清,胃胃吻合を行った.術中に左胃静脈が肝胃間膜内を通り肝外側区域へ流入する,いわゆる左門脈を認めた.小弯リンパ節の郭清範囲であったため,左門脈は肝外側区域流入部でクリップの後に切離した.術後経過は良好であり,肝酵素の上昇は最高値がAST:139U/l,ALT:124U/lと軽度であった.術後8日目に退院し,現在外来で経過観察中である.左門脈は非常にまれであり,腹腔鏡胃切除時に左門脈を確認した報告例はない.本症例では郭清に伴い切離したが,切離に起因する術後の肝障害などは認められなかった.
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