抄録
症例は67歳男性,健診で高血糖を指摘され前医を受診,膵体部癌を疑われ当科紹介となった.腹部CTで膵体部に漸増性に濃染する20mm大の境界明瞭な結節を認め,超音波内視鏡で膵体部に23mm大の辺縁平滑な卵円形低エコー腫瘤を認め,針生検では悪性所見を認めなかった.画像所見から線維化に富んだ神経内分泌腫瘍が鑑別に挙げられ,膵体尾部切除術を施行した.切除標本では18mm大の境界明瞭な灰白色充実性腫瘤を認め,病理組織所見では導管細胞と胆管細胞が悪性所見のない紡錘形細胞に包埋されていた.Langerhans島は不明瞭であり,免疫染色で紡錘形細胞がCD34・bcl-2陽性であることと併せて,solid type pancreatic hamartomaと診断した.Pancreatic hamartomaは報告例が25例と稀な疾患であり,各種画像所見と切除標本の病理学的検討に文献的考察を加えて報告する.