抄録
「信州上田文化デザイン研究会」は、2010年に設立された、地域の歴史的資源を活用し地域振興を図ることを目的する市民活動組織である。活動の中心となっているのは、市内の高橋地区に現存する丸山邸の活用である。丸山邸は、上田城跡の保全に大きく貢献した材木商・丸山平八郎の屋敷であるが、その功績を讃える看板の設置など一部を除いて、歴史的資源として活用されてこなかった。「信州上田文化デザイン研究会」の活動は、歴史的資源の保全に留まらず、観光資源としても活用し、最終的には北国街道の文化を現在に継承する活動へと発展することを目指している。
本稿では、活動の中心に位置づけられている丸山邸の歴史を概観し、現在までの「信州上田文化デザイン研究会」の活動の経過について、「信州上田文化デザイン研究会」における観光まちづくりを推進する活動としての特徴を整理するとともに、今後の課題について考察した。