日本臨床外科学会雑誌
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症例
気管狭窄のためPCPSスタンバイで手術を行った16cm大腺腫様甲状腺腫の1例
吉富 誠二池田 英二宮原 一彰安部 優子高橋 友香大原 信哉
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2014 年 75 巻 7 号 p. 1788-1793

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抄録
症例は50歳台,女性.頸部腫瘤と呼吸困難を主訴に当科外来を受診した.前頸部に境界明瞭,弾性硬,可動性良好で16×10cm大の巨大な腫瘤を認めた.血中サイログロブリンは2,779U/mlと高値で,CT検査では甲状腺両葉に境界明瞭な腫瘤が多発し,甲状腺は著明に腫大していた.気管は圧排され狭窄し,最狭窄部径は3.2mmであった.穿刺吸引細胞診で悪性所見はなく,多発性であることから腺腫様甲状腺腫を強く疑い手術を施行した.気管内挿管は困難と判断し,経皮的心肺補助装置を準備し局所麻酔下に気管切開を行った.続いて全身麻酔を導入し,甲状腺全摘術を施行した.病理組織検査では腺腫様甲状腺腫と診断された.腺腫様甲状腺腫の経過中でも極めて危険な状態になりうることを認識し,腫瘤の大きい症例や縦隔内に進展した症例には積極的に手術を勧めるべきであると考えた.
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© 2014 日本臨床外科学会
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