日本臨床外科学会雑誌
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症例
切除標本により自然完全壊死を証明できた肝細胞癌の1例
三宅 益代杉田 光隆茂垣 雅俊福島 忠男舛井 秀宣長堀 薫津浦 幸夫
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キーワード: 肝細胞癌, 自然壊死
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2014 年 75 巻 7 号 p. 1972-1978

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抄録
症例は79歳,男性.糖尿病,肝機能障害で近医通院中であった.全身倦怠感,食思不振が出現し当院受診.黄疸があり,血液検査でHCV抗体陽性,軽度肝機能障害,PIVKA-II上昇を認めた.腹部超音波検査・CT・MRIを施行したところ,肝S6および肝S8に早期濃染される腫瘤性病変を認め,肝細胞癌の診断で腹腔鏡補助下肝S6部分切除術,肝S8腫瘍マイクロ波凝固療法施行した.切除標本では腫瘤は肉眼的に厚い線維性被膜を有していた.内部は隔壁を有し充実性であった.病理組織学的には,出血,ヘモジデリン沈着を伴った肉芽組織,壊死組織巣のみで,腫瘍細胞は認めなかった.腫瘤外血管には内腔の狭小化や血栓が認められた.肝細胞癌が自然壊死したと考えられた.血管造影などを契機に自然退縮した肝細胞癌の報告は散見されるが,本例のごとく血管造影検査や前治療なしに自然壊死した報告例は稀であり,貴重な症例と考え報告した.
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© 2014 日本臨床外科学会
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