日本臨床外科学会雑誌
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症例
C型肝炎IFN著効後に診断された肝細胞癌と胆管細胞癌の同時性重複癌の1例
新川 寛二竹村 茂一坂田 親治金田 和久大畑 和則久保 正二
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2014 年 75 巻 8 号 p. 2360-2365

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抄録
症例は56歳,男性.C型慢性肝炎に対してペグインターフェロン(IFN)α2b+リバビリンの24週投与の結果,ウイルス学的著効(SVR)が得られた.SVR診断から3カ月後に肝内腫瘍性病変が認められた.CT像上,動脈相で造影され,静脈相でわずかに低吸収域として描出されるS6腫瘍性病変と動脈相から静脈相にかけて内部不均一に造影効果を受けるS8腫瘍性病変が認められた.以上よりS6病変は肝細胞癌,S8病変は肝細胞癌あるいは胆管細胞癌と診断し,肝S6およびS8部分切除術を施行した.切除標本の病理組織学的検索では,S6は肝細胞癌,S8は胆管細胞癌であり,同時性重複癌と診断された.術2年4カ月後の現在,無再発生存中である.C型慢性肝炎に対するIFN著効後においても肝細胞癌のみならず胆管細胞癌の発生も考慮した経過観察が必要である.
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© 2014 日本臨床外科学会
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