日本臨床外科学会雑誌
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症例
結節性紅斑を伴った肉芽腫性乳腺炎の1例
米山 公康小野田 登
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2014 年 75 巻 9 号 p. 2394-2398

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抄録
症例は43歳,女性.左乳腺腫瘤と疼痛を主訴に来院した.触診では左乳房外側に5cm径の腫瘤を触知し,圧痛が高度であったが,皮膚の発赤はなく化膿性乳腺炎は否定的であった.抗生剤・鎮痛剤を投与し経過観察としたが症状は軽快せず,腫瘤もさらに増大したため入院加療とした.針生検を施行したが悪性所見はなく,著明なリンパ球浸潤を認める乳腺炎と診断されたためドレナージ術を施行した.発症から3週間後に両下肢に有痛性の紅班が出現.同部位の皮膚生検を施行したところ血管周囲性のリンパ球浸潤を認めた.以上より結節性紅斑を伴った肉芽腫性乳腺炎と診断し,プレドニゾロンの投与を開始した.紅班,疼痛をはじめとする症状は急速に軽快した.プレドニゾロンを漸減中止後も乳房ドレナージ部からの膿性排液が持続しており,乳腺腫瘤も縮小しないため腫瘤摘出術を施行した.術後経過は良好であり,再燃を認めず初診から6カ月後に終診となった.
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© 2014 日本臨床外科学会
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