抄録
症例は82歳,男性.42歳時に直腸潰瘍にて直腸切除術,77歳時にストーマ脱にて人工肛門形成術の既往がある.2012年9月に腹痛と嘔吐を主訴に当院へ救急搬送され,癒着性イレウス・傍ストーマヘルニアの診断にて緊急入院となった.保存的加療にてイレウス軽快後,腹腔鏡下癒着剥離術並びにParietexTM Composite Parastomal Mesh(Covidien社)を用いた腹腔鏡下Sugarbaker法での傍ストーマヘルニア修復術を施行した.術後経過は良好であり第6病日に退院となった.
傍ストーマヘルニアはストーマ造設晩期合併症の一つであり,従来の筋膜縫合閉鎖では根治性が低く,治療に難渋することが多い.メッシュを留置するテンションフリー手術でその再発率を低下させることが可能であり,より効果的に留置するためのアプローチとして腹腔鏡を用いた本法が有用と考えられた.