日本臨床外科学会雑誌
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症例
牛の角による外傷性Spigelianヘルニアの1例
稲生 照久市川 俊介藤竹 信一上村 孝法和田 応樹禰宜田 政隆
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2015 年 76 巻 10 号 p. 2573-2576

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抄録
Spigelianヘルニアは腹壁ヘルニアの中でも稀な疾患であるが,外傷により発症したものはさらに少ない.今回われわれは外傷を契機に発症したSpigelianヘルニアの1例を経験したので報告する.症例は67歳,男性.牛の角が腹部をかすめ受傷した翌日から右下腹部の膨隆を自覚し,受傷3日後に当院を受診した.右側腹部に縦に走る線状の擦過傷と,その尾側に小児手拳大の膨隆を認め,用手的に還納可能であったが一部は膨隆したままだった.腹部CTにて右側腹直筋外縁から連続する筋膜の欠損と,同部より脱出する腸管を認めた.外傷性腹壁ヘルニアの診断で待機的に手術を行い,腹直筋外縁のSpigelian腱膜に3×3cmの腹膜・筋膜の欠損と筋膜間に嵌り込んだ大網を認め,ベントラレックスヘルニアパッチを用いて修復した.術後経過は良好で,術後2日目に退院し,現在までの15カ月間,再発を認めていない.
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© 2015 日本臨床外科学会
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