日本臨床外科学会雑誌
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症例
気道および食道のダブルステント治療を行った進行食道癌の1例
最所 公平末吉 晋津福 達二永松 佳憲光岡 正浩赤木 由人
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2015 年 76 巻 11 号 p. 2701-2705

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抄録
症例は55歳,女性.呼吸困難を主訴に来院した.CTで胸部上部から中部食道に壁肥厚を認め,左気管支を著明に圧排していた.上部消化管内視鏡検査で切歯より20cmの食道に1/3周性の2型病変を認めた.進行食道癌cT4(気管支)N2M0 Stage IVaと診断した.左右気管支が狭窄し呼吸困難に陥っていたため,気管分岐部にシリコン性Y字型ステントを留置し,気道を確保した.呼吸状態の改善後,化学放射線療法を施行した.腫瘍は縮小したが,約2カ月後に食道気管瘻をきたしたため,カバー付き食道ステントを留置した.ダブルステントとなって1カ月程度は自宅で問題なく生活していたが,繰り返す肺炎や癌の進行のため,ダブルステント留置後228日目で永眠となった.ダブルステント留置後Performance Status(PS)が改善し,食事摂取が可能となった1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
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© 2015 日本臨床外科学会
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