日本臨床外科学会雑誌
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症例
大腸ステントにより術前に同時性多発癌を診断した閉塞性大腸癌の1例
上田 博文, 中田 英二, 河合 功, 天上 俊之, 荒木 麻利子, 東 千尋
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2015 年 76 巻 12 号 p. 3034-3037

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抄録
症例は72歳,女性.腹痛・便秘を主訴として来院.腹部単純CT検査にて下行結腸の腫瘍による腸閉塞症と診断した.入院後,注腸造影・下部消化管内視鏡検査にて下行結腸の全周性2型癌を確認した後,術前の減圧療法目的にて入院3日目に大腸ステントを留置した.そして,減圧効果を確認した後のステント留置8日目に口側腸管の内視鏡検査を行ったところ,盲腸にIIa病変を確認した.従って,ステント留置後16日目に双方の病巣に対して一期的に腹腔鏡補助下に左結腸切除術・回盲部切除術を施行した.
大腸ステントは閉塞性大腸癌に対して術前の待機的治療(bridge to surgery:BTS)として普及しているが,今回大腸ステント治療により口側腸管の内視鏡観察が可能となり,その結果,同時性多発癌を発見し一期的に切除しえた症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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© 2015 日本臨床外科学会
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