日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡・内視鏡合同手術にて切除した肺癌胃転移の1例
大野 浩平村上 雅彦大塚 耕司山崎 公靖渡辺 誠青木 武士
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2015 年 76 巻 7 号 p. 1685-1689

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抄録

症例は63歳,男性.左上下肢麻痺を主訴に当院を受診.精査の結果,肺癌・転移性脳腫瘍(Stage IV)と診断.転移性脳腫瘍に対して放射線・化学療法を開始したところタール便が出現し,貧血の進行を認めた.上部消化管内視鏡検査を施行し,穹窿部大弯に出血を伴う30mm大の潰瘍を有する粘膜下腫瘍を認めた.生検による病理組織学的および免疫組織化学的検査の結果,肺腺癌からの胃転移と診断した.進行性の貧血を認め,出血コントロールを目的に腹腔鏡・内視鏡合同手術にて転移性腫瘍を含めた胃局所切除を施行した.術前に転移性胃癌と診断し,腹腔鏡・内視鏡合同手術にて切除しえた1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.

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© 2015 日本臨床外科学会
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