抄録
本研究は、日本のゲーム文化の社会的認識を明らかにし、日本における社会統制のありようについて考えることを目的としている。その上で本発表では、日本国内の各都道府県議会の会議録におけるゲームセンターの言説を調査、分析することで、ゲームセンターについての社会的認識について考えることを目的とした。本調査では、各都道府県議会の公式サイトに存在する、各議会の検索システムを用いて、「ゲームセンター」に関する言説とその周囲にある社会背景を分析した。結果として日本においてゲームセンターは、本調査の限りではコンビニやカラオケなどと同様、「青少年が集まりやすい、問題の起きやすい施設」ではあると考えられていることが明らかとなった。また「賭博」に関する認識は全くなかったことや、法規制の一部緩和に対する認識などを踏まえ、現状の「賭博」「青少年保護」を主体とした現状の法規制は再考の余地がある可能性があることが明らかとなった。