日本臨床外科学会雑誌
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症例
ロッキングプレートによる固定を行った転位を伴う胸骨骨折の2例
山田 竜也林 亨治
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2015 年 76 巻 8 号 p. 1856-1860

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抄録

当院では過去5年間に40例の胸骨骨折を経験し,うち2例に観血的治療を行った.いずれもロッキングプレートを使用した固定術を行った.ロッキングプレートはプレートのスクリューホールとスクリューヘッドが固定されるプレートシステムであり,ロッキングプレートによる胸骨固定は片側の骨皮質のみの固定で十分な固定力が得られる.よって,胸骨裏面の剥離・縦隔側臓器の保護を必要とせず,手技も容易である.今回われわれが行った2例も術後経過は良好であり,胸骨骨折に対するロッキングプレート固定は有用と思われた.

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© 2015 日本臨床外科学会
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