日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下胃全摘術を施行した胃限局性若年性ポリポーシスの1例
松尾 謙太郎西口 完二高城 武嗣
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2015 年 76 巻 9 号 p. 2163-2167

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抄録
症例は37歳,女性.ふらつきを自覚し当院外来を受診される.Hb 4.4g/dlと高度貧血を認めたため入院となった.上部消化管内視鏡検査にて,胃全体に白色調の数mm大の山田-II型ポリープの多発を認めた.組織学的に,胃限局性若年性ポリポーシスを疑い腹腔鏡下胃全摘術を施行した.一般に若年性ポリポーシスは,非腫瘍性の過形成性病変で癌化が少ないとされていたが,最近の報告ではmalignant potentialを持つことを示唆され癌の危険因子であると考えられているため外科的切除が必要となる.術式としては,ポリポーシスの部分だけを切除するため幽門側胃切除も施行されているが,再発などを考慮し胃全摘術の施行が推奨される.腹腔鏡での手技は胃拡張もあり視野確保困難であるが,患者背景低侵襲を考慮すると有用である.本邦での報告例が少ないため若干の文献学的考察を含め報告する.
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© 2015 日本臨床外科学会
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