日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
術前病期診断に苦慮したサルコイドーシス併存胃癌の1例
城月 順子奥野 倫久村橋 邦康澤田 鉄二
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 76 巻 9 号 p. 2186-2190

詳細
抄録
症例は78歳,女性.健診の際の上部内視鏡検査にて胃角部小弯にIIa+IIc病変を認め当科紹介となった.術前CT検査にて傍大動脈リンパ節の腫大を認めStage IV胃癌を疑ったが,胃所属リンパ節の腫大を認めず,主病変が早期胃癌であったため,転移の鑑別目的にPET検査を施行.PET検査所見にて胃所属リンパ節への集積はなく,傍大動脈および肺門部リンパ節への集積を認め,サルコイドーシスや悪性リンパ腫が疑われた.診断も兼ねた手術療法を選択し,幽門側胃切除術B-I再建,D2郭清および#16サンプリングを施行.術後病理所見は,tub2,pT1b,ly0,v0,pN0,M0,Stage IAであり,摘出リンパ節には肉芽腫形成を認め,転移は認めなかった.
非特異的リンパ節腫脹を伴う悪性疾患では,サルコイドーシスなどの全身性疾患の併存も念頭に置いた適切な術前診断ならびに治療方針の決定が重要であると考えられた.
著者関連情報
© 2015 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top