日本臨床外科学会雑誌
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症例
心肺停止したものの救命した両側冠動脈肺動脈瘻・冠動脈瘤の1例
浦中 康子南 智行北島 龍太勝俣 康史益田 宗孝
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2016 年 77 巻 2 号 p. 303-306

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抄録
今回われわれは,術前心肺停止を発症した冠動脈瘤破裂の1手術例を経験したので報告する.症例は47歳,女性.タクシー乗車中に意識消失し,救急搬送となった.救急車内で意識回復,当院救命センターを受診したが診察時に心肺停止となった.心臓超音波検査にて心タンポナーデを認め直ちに心嚢ドレナージを施行,自己心拍再開を得た.脳低温療法を施行後精査にて,右冠動脈領域に最大径5mmおよび左冠動脈領域に最大径8mmの冠動脈瘤を認め,両側冠動脈肺動脈瘻を形成していた.心肺停止の原因は冠動脈瘤の破裂と判断,人工心肺下に瘤切除,冠動脈肺動脈瘻閉鎖術を施行した.術中小さな冠動脈瘤の同定にICG navigation system (photodynamic Eye®)が有用であった.術後12日目に軽快退院した.
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© 2016 日本臨床外科学会
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