日本臨床外科学会雑誌
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症例
肺胞腺腫の1例
山本 将輝向田 秀則多幾山 渉江川 博彌金子 真弓
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2016 年 77 巻 2 号 p. 312-316

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抄録
症例は38歳,女性.自覚症状はなく,検診の胸部X線検査で右上葉に結節影を指摘され精査されたが,積極的に悪性を疑わせる所見なく経過観察となっていた.翌年のCT検査にて増大傾向を認めたため,精査・加療目的に当院紹介となった.腫瘍の大きさ,存在部位や知的障害があることから気管支鏡検査やCT下生検などの侵襲的検査は困難であると考え,当科にて診断を含めた治療目的に胸腔鏡補助下肺部分切除術を行った.術後の病理診断は肺胞腺腫であった.肺胞腺腫は肺胞上皮細胞と間葉由来の線維組織の双方の増生を特徴とする稀な良性腫瘍である.肺胞腺腫は肺野の末梢に発症しやすく,病理学的にも正常組織と類似しており生検による確定診断が困難である.このため,診断と治療を含めた切除が必要である.
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© 2016 日本臨床外科学会
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