日本臨床外科学会雑誌
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症例
臍部毛巣洞の1例
林 正吾松下 英信荘加 道太日比野 壯貴大河内 治川瀬 義久
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キーワード: 毛巣洞,
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2016 年 77 巻 2 号 p. 459-462

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抄録
症例は35歳,男性.3カ月前より臍からの滲出液を自覚し,2週間前から臍下部にしこりを触れるようになったため近医を受診し,尿膜管遺残の疑いで当院へ紹介となった.受診時は臍から黄色漿液性の滲出液を認め,臍下部に2cm大の硬結を触知した.発赤腫脹や熱感は認めず,臍部から陰部にかけての多毛を認めた.腹部CT所見では,臍下部に脂肪織の濃度上昇を認めるも,膀胱へと連続する索状物はなく尿膜管遺残の所見は認めなかった.手術所見では,臍下部を切開して周囲組織から剥離していくと,腫瘤内部から少量の白色膿汁および毛髪が露見した.嚢腫の剥離を慎重に進めていくと,嚢腫は臍と瘻孔で通じており,瘻孔内にも毛髪の束が充満していた.以上より臍部に発生した毛巣洞と診断した.臍部毛巣洞の本邦報告例は自験例を含めて6例しかなく,極めて稀である.毛髪の刺激が炎症の原因となるため,根治のためには外科切除が必要である.
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© 2016 日本臨床外科学会
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