日本臨床外科学会雑誌
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症例
子宮脱と肛門からの小腸脱出を同時に伴った特発性直腸穿孔の1例
桒原 尚太村上 慶洋福永 亮朗笹村 裕二武山 聡沼田 昭彦
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2016 年 77 巻 4 号 p. 887-890

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抄録
症例は75歳,女性.早朝,排便時に肛門からの脱出感を自覚し近医を受診したところ,子宮脱と肛門から小腸脱出を認めたため,当科外来へ緊急搬送となった.診察上,子宮脱と肛門から小腸が1m以上にわたり脱出していた.子宮は容易に還納できたが,脱出した小腸は絞扼され暗赤色調であり,還納を試みるも激しい疼痛により不可能であった.直腸穿孔による小腸脱出を疑い緊急手術を施行した.術中所見は直腸前壁に約8cmの縦走裂孔を認め,その穿孔部を通じて回腸が経肛門的に脱出していた.速やかに回腸を還納した後,直腸穿孔部を単純縫合閉鎖した.脱出した回腸にも壊死による穿孔を認めたため縫合閉鎖し,双孔式S状結腸人工肛門を造設して手術を終了した.術後経過は良好で第29病日に退院となった.
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© 2016 日本臨床外科学会
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