2022 年 78 巻 5 号 p. I_125-I_133
本研究では,確率限界法検定の理論を基にした二変量極値分布の信頼区間を構成する手法を示し,当該信頼区間を導入した二変量極値解析手法を提案した.同手法では,過去数十年という蓄積が少ない降雨データでは,想定し得る様々な時空間分布が河川流量に対して大きな不確実性をもつ問題に対して,信頼区間を二変量極値解析に導入することで,対象とする降雨量の下で生じうる洪水ピーク流量値およびその信頼限界値を推定できることを示した.さらに,本手法の応用として,大規模アンサンブルデータを用いることにより,将来気候下における降雨とピーク流量に関する洪水リスクについて,定量的に議論することを可能とした.