日本臨床外科学会雑誌
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症例
非閉塞性腸管虚血症を伴った食道裂孔ヘルニア嵌頓の1例
亀山 亨田内 克典岸本 浩史
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2017 年 78 巻 4 号 p. 677-681

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抄録
症例は79歳,女性.上腹部痛,背部痛を主訴に当院救急外来に搬送された.来院時には収縮期血圧50mmHgとショック状態であった.胸腹部造影CTでは,胃・横行結腸が食道裂孔から縦隔内に脱出し嵌頓していたため,緊急手術を施行した.手術所見では,食道裂孔から大網・胃・横行結腸が縦隔内に脱出し嵌頓していた.嵌頓していた横行結腸は黒色壊死をきたしていたが,回腸末端~S状結腸にかけても分節状に壊死性変化を認めたため非閉塞性腸管虚血症の合併と考え,結腸亜全摘術,回腸S状結腸吻合を行った.食道裂孔ヘルニアは横隔膜脚の直接縫縮閉鎖を行い,穹隆部を固定した.術後5病日に抜管し,その後,脳梗塞や多発胃潰瘍などの合併症を発症したがいずれも保存的治療で軽快し,術後54病日に自宅退院となった.食道裂孔ヘルニアは臨床的にしばしば遭遇する疾患ではあるが,NOMIを合併した症例は極めて稀であり,若干の文献的考察を加えて報告する.
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© 2017 日本臨床外科学会
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