日本臨床外科学会雑誌
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症例
胸部大動脈損傷と横隔膜損傷を合併した鈍的外傷の1例
水沼 謙一高田 実安保 義恭中村 文隆樫村 暢一平野 聡
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2017 年 78 巻 4 号 p. 673-676

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抄録
鈍的外傷に大動脈損傷を伴う場合,病院到着前の死亡例もあり救命困難である.胸部大動脈ステントグラフト内挿術(thoracic endovascular aortic repair:以下TEVAR)を併用することで低侵襲,短時間で大動脈の治療を行うことができ,救命に至った症例を経験した.症例は32歳,男性.大型バイクの事故で受傷した.来院時ショック状態であり,胸部単純X線・胸腹部造影CT検査で外傷性横隔膜ヘルニアと胸部大動脈損傷の診断となった.全身麻酔下でTEVARを施行後,開腹手術で横隔膜を修復した.術後23日目に自宅退院となった.大動脈損傷を伴う多発外傷では,複数の病態へ治療の優先順位が重要となり,短時間で治療が行えるTEVARの併用は有効である可能性が示唆された.
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© 2017 日本臨床外科学会
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