日本臨床外科学会雑誌
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症例
1年前に存在が確認された腸石が自然排石されていたMeckel憩室炎の1例
藤原 玄佐藤 文哉橋本 瑞生水谷 哲之鈴木 俊裕坂口 憲史
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キーワード: Meckel憩室, 腸石, 自然排石
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2017 年 78 巻 4 号 p. 733-737

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抄録
症例は57歳,男性.5日前から持続する心窩部痛を主訴に受診した.右季肋部の圧痛,炎症反応の上昇,造影CTにて胆嚢の腫大を認めたため,胆嚢炎の疑いで入院となった.しかし入院後,同画像にて小腸の限局的浮腫,周囲の脂肪織濃度上昇と小腸内腔から連続する液貯留を認め,小腸穿孔が疑われ緊急手術となった.術中所見では,回盲部より約40cm口側の回腸間膜対側に憩室を認めた.先端は壊死し一部膿瘍を認め,小腸間膜根部に癒着していた.以上からMeckel憩室炎の穿孔,膿瘍形成と診断した.1年前のCTでは腸石を伴うMeckel憩室を認めており,今回入院時のCTでは腸石は憩室から自然排石され,直腸内に移動していた.
医中誌にて「Meckel憩室」「腸石」で検索した14例の報告では,自然排石の報告は認めなかった.今回われわれは,腸石の自然排石を認めたMeckel憩室炎の1例を経験したため,若干の文献的考察を加えて報告する.
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© 2017 日本臨床外科学会
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