抄録
症例は61歳,女性.右乳癌(T1cN0)の診断で右乳房部分切除術(Bp+Ax)を受けた.病理組織学的所見は,硬癌,f,φ21mm,ly1,v0,pN0(0/22),ER(-),PgR(-)であった.残存乳房への放射線照射後の遠隔転移再検索で肝S8に孤立性腫瘤が確認された.肝部分切除術を施行し乳癌肝転移であることが判明した.術後epirubicin・cyclophosphamide併用療法を6クール施行し,術後10年後の全身評価で遠隔転移が確認されず近医へ紹介した.術後13年5カ月後に近医で多発肝腫瘤を指摘され,超音波肝生検で乳癌肝転移巣の再発と診断した.再発治療としてpaclitaxel(PTX) + bevacizumab(BEV)による化学療法を施行したところ,腫瘍縮小効果が得られたため減量し,再発治療1年6月後の全身評価でCRとなり,現在治療を休薬中である.