抄録
チャネル研究の成果を中心にパワー・コンフリクト論の発生や議論の経緯を概観したうえで,今後の研究に向けた意義や方向を考察する。これまでパワー・コンフリクト論は,伝統的なマーケティング交換の構図であるダイアディック・リレーションシップの視座からの分析が進められてきた。本稿では,売り手と買い手のダイアディック・リレーションシップを超え,ネットワーク・パースペクティブを活用し,パワー・コンフリクト論を再考していくことの意義と方向を検討していく。そして,既存の研究アプローチとの関連を考慮しつつ,経営診断へのインプリケーションを述べる。