日本臨床外科学会雑誌
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症例
保存的に治癒した左乳癌術後乳糜漏の1例
野々垣 彰飛永 純一山中 美歩間下 直樹渡邉 卓哉石榑 清
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キーワード: 乳癌, 乳糜漏, 保存的治療
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2018 年 79 巻 11 号 p. 2203-2207

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抄録
症例は49歳,女性.3カ月前からの左乳房のしこりを主訴に当院を受診した.精査の結果,左AC領域の浸潤性乳管癌,病期cT2cN0cM0 cStage IIAであった.左乳房切除術およびセンチネルリンパ節生検を行った.センチネルリンパ節転移陽性で,腋窩郭清術(レベルI)を追加した.術直後より腋窩部ドレーンから漿液性排液を認めた.術後1日目(post operative day1,以下POD1)の夕食摂取後よりドレーンから252mlの白濁した排液を認め,乳糜漏と診断した.POD2より脂肪制限食に変更した.排液量は徐々に減少しPOD5より漿液性となり,POD7にドレーンを抜去し,POD10に退院となった.
乳癌術後の乳糜漏は非常に稀な合併症であり,今回,保存的治療により治癒しえた1例を経験したので,その病態や治療法を中心に文献的考察を踏まえて報告する.
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© 2018 日本臨床外科学会
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