日本臨床外科学会雑誌
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症例
男性乳房Paget病の1例
仕垣 隆浩竹中 美貴赤司 桃子岩熊 伸高中川 志乃赤木 由人
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キーワード: Paget病, 男性乳癌
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2018 年 79 巻 11 号 p. 2208-2214

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抄録
男性乳癌は全乳癌の1%以下であり,さらに男性乳房Paget病は全乳癌の約0.5%と極めて稀な疾患である.症例は78歳の男性で,4年前より左乳頭部のびらんを自覚するも放置していた.2カ月前より症状が増悪し,左乳頭びらん部の皮膚生検でPaget病の診断となった.乳房超音波検査で左乳頭皮膚肥厚,豊富な血流を伴い,MRIで左乳頭の腫大,表層に早期濃染像が見られた.左乳房Paget病の診断で左乳房切除術を行い,センチネルリンパ節生検はOSNA法で陰性であり,腋窩リンパ節郭清は省略した.組織学的には乳頭表皮内にPaget細胞の増殖を認め,免疫組織化学染色ではER60%,PgR-,HER2(3+),GCDFP-15+を示した.真皮内の一部にmicroinvasionを認めたが,乳管内進展や著しい浸潤巣は観察されなかった.今回,男性乳房Paget病の症例を経験したので文献的考察を加え報告する.
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© 2018 日本臨床外科学会
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