抄録
症例は47歳,男性.直腸癌術後の経過観察中にPET-CTにて胸部中部食道壁に高集積の腫瘤を認め,上部消化管内視鏡にて約2cmの粘膜下腫瘍と診断した.GISTを疑い,ロボット支援胸腔鏡下食道腫瘍切除術を施行した.病理結果は,c-kit陽性のGISTであった.食道原発のGISTは,全消化管GISTの2-5%程度といわれており,比較的稀な疾患である.治療の第一選択は外科的切除であり,被膜を損傷することなく切除を行うことが必要である.胸腔内の限られたスペースにおいて,安全でかつ低侵襲な手術が施行できるロボット支援手術は,有効な術式であると考えられた.