日本臨床外科学会雑誌
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症例
鼠径リンパ節原発Merkel細胞癌と考えられた神経内分泌癌の1例
廣橋 喜美伊藤 孝太朗浅井 雅子川嶋 裕資下西 智徳
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2018 年 79 巻 2 号 p. 446-450

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抄録
症例は57歳,男性.右鼠径部の腫瘤を主訴に来院.CTにて34×26mmの腫瘤が認められ鼠径リンパ節腫大と診断しリンパ節摘出生検を行った.病理結果は神経内分泌癌の所見であった.しかし,内視鏡検査やPET-CTにて全身検索を行ったが原発巣と思われる病変は認められなかった.免疫組織染色では神経内分泌癌のマーカーとされるCD56,synaptophysin,chromogranin Aはすべて陽性でCK7陰性,CK20陽性でMerkel細胞癌が最も疑われた.追加治療として鼠径部に放射線照射を行い経過観察中である.Merkel細胞癌は稀な皮膚腫瘍で白人男性に多くその予後は不良であるとされる.本例は当初原発不明の神経内分泌癌の鼠径リンパ節転移として全身検索を行った.しかし,免疫組織染色の結果からはリンパ節原発のMerkel細胞癌が最も考えられる所見であった.
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© 2018 日本臨床外科学会
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