日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
成人における結腸間膜リンパ管腫の1例
芳竹 宏幸片岡 直己山口 智之高見 友也畑野 光太郎冨田 雅史
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 79 巻 4 号 p. 840-843

詳細
抄録
症例は27歳の女性で,受診2日前からの腹痛を主訴に当院を受診した.既往歴は特になく生来健康であった.理学所見では右上腹部から季肋部に圧痛が認められたが,明らかな腫瘤は触知されなかった.腹部エコー検査では上腹部に多房性の嚢胞性病変が認められた.腹部CT検査では,内部は均一で造影効果のない腫瘤像が見られ,腹部MRI検査ではT1強調画像で低信号を,T2強調画像では高信号を示す腫瘤像が認められた.リンパ管腫を強く疑ったが,炎症反応の上昇が見られたためリンパ管腫に細菌感染を合併したと判断し,まずは抗生剤加療を行った.その後,炎症反応が改善したため,横行結腸部分切除ならびに腫瘤摘出を行った.病理組織学的にもリンパ管腫の診断であった.リンパ管腫は小児に多く見られる疾患であり,成人での報告例は少なく,なかでも結腸間膜に発生するものは稀であるため文献的考察を加えて報告する.
著者関連情報
© 2018 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top