日本臨床外科学会雑誌
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症例
発症早期に診断し腹腔鏡下に治療した外側型盲腸周囲ヘルニアの1例
有竹 典神谷 里明川井 覚高木 健司宇野 雅紀前田 孝
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2018 年 79 巻 6 号 p. 1238-1241

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抄録
症例は48歳,男性.開腹歴は無し.腹痛を主訴に当院を受診した.右下腹部に限局した圧痛があり,腹部造影CT検査では拡張した回腸が盲腸背外側でclosed-loopの形成と口側小腸の拡張を認めた.小腸壁の造影効果は保たれており,虚血を疑う所見は認めなかった.盲腸周囲ヘルニアと診断し,発症から約5時間後に腹腔鏡下に緊急手術を施行した.鏡視下に観察すると,盲腸の外側に小腸の陥入を認めた.陥入小腸に血流障害は認めず,切除は不要であった.ヘルニア門となっていた膜状構造物を切開し,小腸が陥入していたスペースを完全に開放して手術を終了した.術後経過は良好で,術後2日目に退院した.腹部CT検査は盲腸周囲ヘルニアの診断に有用であった.低侵襲な腹腔鏡手術を行い,患者は早期に退院できた.
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© 2018 日本臨床外科学会
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