日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃管温存膵頭十二指腸切除を行った食道癌術後91歳十二指腸乳頭部癌の1例
古川 健太種村 匡弘三賀森 学鄭 充善岸 健太郎赤松 大樹
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2018 年 79 巻 7 号 p. 1513-1518

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抄録
症例は91歳,女性.既往歴として75歳時に食道癌に対する食道亜全摘・胸骨後胃管再建術がある.閉塞性黄疸の精査目的に当院を受診し,精査の結果,十二指腸乳頭部癌と診断された.術前画像検査にて,胃管血流を温存した膵頭十二指腸切除術(pancreaticoduodenectomy:PD)が可能と判断した.また,超高齢者ではあるもののADLやPSなど全身状態が保たれており,耐術可能と判断し手術を施行した.
高齢化社会の進行や手術成績の向上により,今後本例のような他臓器癌術後の高齢者に対するPDなどの高難度手術症例が増加することが予想される.高齢者に対する手術を含む治療方針の決定には,根治性や手術侵襲,患者状態,社会背景などを総合的に判断することが重要である.
超高齢者に発症した食道癌術後の十二指腸乳頭部癌に対し,胃管を温存したPDを経験したため,文献的考察を加え報告する.
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© 2018 日本臨床外科学会
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