抄録
症例は73歳,男性.検診で胸部異常影を指摘され,当院循環器内科を受診した.冠動脈造影CTを施行し,直径65mmの巨大冠動脈瘤・肺動脈瘻の診断となった.冠動脈瘤は左冠動脈対角枝末梢に存在しており,瘤から主肺動脈に向かう異常血管を認めた.本症例は無症候性であったが,非常に巨大であり,破裂の可能性を考慮して手術の方針となった.手術は人工心肺補助下に供血血管である対角枝を瘤の中枢で結紮した後に冠動脈瘤を切開した.瘤内を探索して肺動脈への流出血管を認め,内側から閉鎖した.術後経過は良好で第10病日に軽快退院となった.直径50mmを超える巨大冠動脈瘤は非常に稀であり,文献的考察を添えて報告する.