日本臨床外科学会雑誌
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症例
15年間診断されず腹痛発作に対し3回の腹部手術を受けた家族性地中海熱の1例
川崎 健太郎山田 康太朝倉 力大和田 善之岡﨑 太郎家永 徹也
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キーワード: 家族性地中海熱, 腹痛, 手術
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2019 年 80 巻 10 号 p. 1909-1913

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抄録

症例は30歳,女性.主訴は腹痛.15年前から発熱を伴った腹痛があり,腹膜炎として保存的に治療されていた.12年前に虫垂切除術,2年前に尿膜管遺残切除術を行うも,腹痛発作は持続し当院に紹介された.腹痛時,軽度の炎症所見の上昇とCTで空腸の壁肥厚を認めたが,エコー,MRI,上・下部内視鏡検査では異常所見は認めなかった.しかし,腹痛は1カ月に1回程度発症した.消化器内科と産婦人科に紹介したが経過観察を勧められた.審査腹腔鏡とカプセル内視鏡は異常がなかった.初診から1年8カ月時に家族性地中海熱である可能性が指摘され,遺伝子解析でMEFV遺伝子に変異がある家族性地中海熱と判明した.診断後はコルヒチンの予防投与にて腹痛は全く発症していない.恐らく15年前から家族性地中海熱が診断されないまま経過していたと思われた.非常に稀であるが,原因不明の繰り返し発症する発熱と腹痛では本症を念頭に置く必要があると思われた.

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© 2019 日本臨床外科学会
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