日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
局所進行直腸癌術後に腹膜播種再発が疑われた消化管外アニサキス症の1例
吉福 清二郎笹原 孝太郎幸本 達矢西田 保則小田切 範晃田内 克典
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 80 巻 6 号 p. 1202-1205

詳細
抄録

症例は59歳,男性.巨大な側方リンパ節転移を伴う直腸肛門管癌に対し,術前化学放射線療法を行った後,腹会陰式直腸切断術,左外腸骨静脈合併切除を伴う側方リンパ節郭清術を施行した.病理診断はypStage III bであり,術後補助化学療法を行った.術後2年目のCTで腹壁直下に軟部結節影を認め,PET/CTで軽度集積を認め腹膜播種が疑われた.他の再発は認めず,腹腔鏡下腫瘤摘除術を施行した.術中所見では大網内に白色結節を認め,病理所見で結節の中心に虫体を認め消化管外アニサキス症と診断した.本疾患の頻度は低く,大腸癌術後に発症することは稀であるが,腹膜結節の鑑別診断として考慮すべき疾患と考えられた.

著者関連情報
© 2019 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top