日本臨床外科学会雑誌
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症例
経時的画像変化を捉えたWinslow孔ヘルニアの1例
山崎 史織髙山 寛人島田 良内川 裕司
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2019 年 80 巻 6 号 p. 1250-1254

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抄録

症例は既往歴のない36歳の男性.長時間のトイレ掃除後に突然の上腹部痛を訴え,救急外来を受診した.来院時のCTでは明らかな原因を特定できなかったが腹部症状が悪化し,発症14時間後の腹部造影CTで下大静脈と門脈の間から網嚢内へ嵌入する拡張小腸を認めた.Winslow孔ヘルニアと診断し,発症から21時間後に腹腔鏡下ヘルニア整復術を行った.嵌入小腸は著明なうっ血があったが整復後色調の回復を認め,小腸切除は行わなかった.経過良好で術後9日目に退院した.内ヘルニアの一つであるWinslow孔ヘルニアは比較的稀な疾患であるが,特徴的なCT所見を呈し術前診断が可能である.イレウス管による減圧が困難な症例が多く,診断後は速やかに手術を行うべきと考えられる.本症例では来院後経時的に画像検査を行っており,Winslow孔ヘルニアの発症過程を追うことができた.また,本症例の発症には姿勢や腹圧の上昇が関与したと考えられた.

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© 2019 日本臨床外科学会
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