2019 年 80 巻 6 号 p. 1255-1258
症例は83歳,女性.背部痛および背部腫瘤を自覚し,当院消化器外科を受診した.立位で両側の腰部に還納容易な膨隆を認め,腹部造影CTで結腸の脱出を伴う両側上腰ヘルニアと診断された.腹腔鏡を使用した腹膜外腔アプローチで,両側のヘルニア門をVersatexTM Monofilament Meshを用い修復した.術後3日目で退院し,術後6カ月現在,再発や疼痛などは認めていない.腰ヘルニアに対する腹膜外腔アプローチ法は臓器剥離を要せず,かつ,ヘルニア門を容易に視認できるため安全で有用と考えられた.両側上腰ヘルニアは稀であり,文献的考察を含めて報告する.