日本臨床外科学会雑誌
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症例
ハイブリッド手術室を利用し血流改変した正中弓状靱帯症候群の1例
古川 健太種村 匡弘三賀森 学浅岡 忠史岸 健太郎西田 義記赤松 大樹
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2019 年 80 巻 9 号 p. 1603-1606

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抄録

症例は61歳,女性.後腹膜出血を疑われ,当院に救急搬送された.CTにて,正中弓状靱帯症候群(MALS)に伴う膵頭十二指腸動脈瘤破裂と診断し,同日緊急IVRを施行した.動脈瘤再発や再破裂のリスクがあることなどから弓状靱帯切離の方針とし,靱帯切離後の血流評価や追加治療を考慮しハイブリッド手術室にて手術を施行した.手術は弓状靱帯を切離し圧迫を解除したが,狭窄が残存していたためバルーン拡張術を追加した.術後のCTでは腹腔動脈根部の狭窄や膵頭部アーケードの拡張は改善を認めた.MALSに対する治療は様々な報告があるが,血行動態をリアルタイムに評価でき,必要に応じてバルーン拡張等を選択できるハイブリッド手術室での治療は有用であると考えられた.

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© 2019 日本臨床外科学会
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